北上川源流紀行(西岳山麓説)
2014年10月22日
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北上川の源流は弓弭の泉であるが、支流の方が長いのである。源流は諸説あるらしい。 その一つ、西岳山麓説を調査してみた。 |
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北上川の源泉、弓弭の泉です。 国土交通省が源流と指定しています。 |
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岩手町御堂付近、北上川と奥中山から流れてくる川(矢印)の合流点。 しかし、この川の名前が無いのである。不思議だ。 |
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岩手町吉谷地集落、西岳が見えます。 右手は国道4号線。 集落の脇に細流があります。 |
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吉谷地集落上流部。 奥中山から流れてくる細流です。 |
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国道4号線を北上、岩手町より一戸町(奥中山)に入る。 | |
奥中山は北上川水系と馬渕川水系の分水嶺ながらほぼ平坦な土地です。 ここより左手へ西岳方面に進みます。 |
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奥中山にミズバショウ群生地があり、その近くです。 | |
さらに上流側、民家の排水が流れこんでいます。 普通の小川です。 |
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更に上流側。 | |
導水管があります。この先はため池になっています。 | |
ため池です。 | |
ため池の上流側を溯るとゲートがありました。 | |
ゲート近くの流れです。 この先、細流は続いていますが、上流側には民家が点在していて 源流という神秘性には欠けています。 とりあえずここで止めておきます。 北上川源流としてはどうでしょう?他の支流の方が優位です。 |
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西岳です。 |
今までの調査をまとめてみます。シンプルな話、河口から水源地まで一番遠いところを源流とすればいいのである。そうすれば矛盾点や諸説は発生しないでしょう。 ○-有効、△-やや有効 |
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弓弭の泉 | × | 国土交通省が源流と指定、歴史、伝説がある。 | 分水嶺近くにあるわけでは無い。河口から一番遠い訳でもない。地理学的にはおかしい。 近くに朽木川が流れている。 |
朽木川源流説 | △ | 弓弭の泉の流れと朽木川が合流して北上川になる。 | 弓弭の泉の近くの北上川支流、御堂新田の滝がある。源流部は岩手町と葛巻町の境。 |
西岳説 | × | 奥中山高原スキー場がある。 | 西岳山頂付近は馬渕川水系なので間違い。 |
西岳山麓説 | × | 西岳山麓説というよりは奥中山説としたほうがいい。 | 奥中山の大荒目沢の南に小さなため池がある。そこから流れ出て御堂地区で北上川に合流。ため池の上流側の細流が源流。 |
小山沢説 | △ | 西岳南西の927.2m峰から流れる | 水堀集落付近で北上川と合流。 |
太田川源流説 | △ | 西岳南西の927.2m峰から流れる | 一方井川と合流、岩手川口付近で北上川と合流。 |
七時雨山山麓説 | × | 七時雨山麓に顕著な湧水があればだが。実際は対岸の田代山山麓から湧水が流れている。 | |
田代山山麓説 | △ | 七時雨山と対峙する山 | 北上川北限の湧泉というのが整備された。雰囲気は良い。北上川北限というより北上川水系北限である。 |
黒谷地説 | △ | 八幡平、源太森の東に位置する | ここの水は北ノ又川になり、松川と合流、旧玉山村渋民付近で北上川と合流。 |
丹藤川源流説 | ○ | 北上川北部の支流では一番長く59.9kmもある。 | 天峰山と姫神山の間あたりに源流があり、それが柴沢川となり岩洞湖に注ぐ、東に流れ、西に流れを変える。 岩手川口付近で北上川と合流。河口から一番遠いので源流としては一番有望。できれば川の長さの計測点はここにして欲しい。 |